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荒川 和夫; 瀬口 忠男; 渡辺 祐平; 早川 直宏; 栗山 将; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 19, p.2123 - 2125, 1981/00
高分子中に充分酸素が溶解しており、酸素の拡散が律速とならないような条件で、放射線酸化反応の線量率依存性を調べた。試料は低密度ポリエチレンおよびエチレン-プロピレン共重合体で、酸素雰囲気中・室温で線量率は1.410から210rad/hrの範囲でCo-線を照射した。酸素の消費量はガスクロで、高分子中のカルボニルはNMRで測定した。ゲル分率は沸騰キシレンで抽出して求めた。その結果、酸素の消費のG値の線量率依存指数は-1/3であることを見い出した。また、カルボニル生成のG値およびゲル分率の低下の線量率依存指数も-1/3で、酸素の消費のそれとよく一致している。以上の結果にもとずき酸化反応機構について考察し、酸化反応において一分子停止反応と二分子停止反応の競争反応により-1/3の線量率依存指数を説明した。